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「原発ホワイトアウト」・・この国を支配する電力帝国

2013.10.17 10:24|脱原発
話題の書、「原発ホワイトアウト」(若杉冽 講談社)
帯に<現役キャリア官僚のリアル告発ノベル「原発はまた必ず爆発する」>とある。

「原発もの」に食傷気味で、図書館に入ってきてから読もうかと思っていたが、保坂典人さんがTwitterで勧めていたのに触発されて購入。
最初のあたりは、著者の口ぶり、言葉の端々に、あの「左翼のくそども」と言った復興庁役人に感じたのと同じ、「エリート」の屈折した恨み、ぼやきの匂いが漂っているような気がして不愉快で、買ったのを半分後悔しつつ読み進めた(^^)
しかし、それはそれとして読み終えると、やはりこれは脱原発を本気で考えるには必読書だと思い、まだの方には勧めたい。
===
私も含めて脱原発を求める側は、「原発利権」「原子力ムラの支配」などと口にして、概念的に、あるいは断片的には知っていたような気でいるが、小説、虚構という逃げ場を用意しながらとは言え、根深い原発を巡る利権と支配の構造や手口を、こうまで具体的に見せつけられると、その強大さに改めて立ちすくむ思いがする。
「関東電力」の某幹部が立案し組織し育ててきた、電力会社とその傘下の広大な分野にまたがる受注企業から裏金を集め政治家や官僚に分配する「合法的」システムは、もはや電力会社も政治家も止めることができないほど社会に根付いてしまっている。その資金を駆使して行われる、周到極まりない政界工作、徹底したメディア対策、官僚の取り込み、著名人の囲い込み、排除、邪魔な政治家追い落としの謀略、市民への分断工作等々、時には警察、検察さえ操って繰り広げらられ工作の手口が明かされる。
===
本書が暴く裏工作の実態を念頭におくと、さまざまな事件を貫く糸が見えてくる。
「民主党政権」という実験、それをつぶした官僚たちのサボタージュ。
自民党的支配構造=集金、集票の構造を突き崩そうとした小沢一郎の戦略と、検察、メディアを総動員した徹底的な小沢つぶし。(このあたりは直接本書と関わらないが、官僚、政治家、検察、メディア等の絡み具合は通底する。)
福島事故後、脱原発に舵を切った菅に対する総攻撃。
規制庁官僚の情報漏えい問題、
山本太郎へのスキャンダル攻撃、みのもんた叩き、藤原紀香への公安の嫌がらせ、etc etc

そして、今確実に標的とされているのは泉田新潟県知事。「私が死んでも自殺ではありません」とまで宣言している泉田氏は、敵の正体や狙いも承知の上で闘っているのだろう。佐藤元福島県知事や小沢、菅の轍を踏ませないように、市民が監視し、見守り、支えていかなければならない。
東電や規制庁の記者会見で、情報隠しを許さず核心をつく質問を重ね、ネットで発信しつづけるという貴重な活動を続けている「おしどりマコ、ケン」にも最近尾行が付きまとっているという。
安倍政権の下で、電力の裏部隊も警察も鎖を解かれたようにうごめき始めているようだ。
============
本書が暴いたのも、おそらくは「原子力ムラ」、いや、すでに「帝国」というのがふさわしい支配構造のごく一端にすぎないであろう。「リアル告発ノベル」と言いながらも、著者の視野の限界、あるいは身元特定を避ける配慮からの制約や、さらには著書の「意図」から、書けなかった、書かなかった事実もあるにちがいない。実際、例えば、経産省官僚が安倍晋三に「菅のせいで海水注入が遅れた」というガセネタを吹き込んで国会やメディアで叩かせたことなど、菅追い落とし工作については全く触れていない。
それでも本書が暴いている電力会社の強大な影響力、その構造や手口の実態は、大部分の一般国民にとっては想像を絶するものであろう。
この、電力・原子力「マフィア」に支配されていると言って過言でないこの国を「脱原発」へ転換させるのは、ほとんど「革命」に近い闘いなのかもしれない。
どうすれば、それが可能なのか、正直、立ちすくむ思いがする。

少なくとも、未だに菅元首相に帰れコールをしているような幼稚な認識ではとてもかなわないことは間違いない。
デモや集会、講演会や学習活動で啓発・・それらは市民運動の王道ではある。しかし、それだけで脱原発を実現できると思うなら、それは余りにナイーブすぎるだろう。
「敵を知り己を知れば百戦するとも危うからず」と言う。
本書がその一端を暴いたような「マフィア」の謀略工作。そういうことがあると言う事実をしっかり頭に刻みこみ、メディアの宣伝に呑み込まれず、しっかり世の動きを見極めること。
分断を持ち込もうとする動きに流されず、数少ない電力御用達ではない政治家たちとは党派だの過去の言動だのを超えて支え合う、そういう柔軟さとしたたかさを学ぶことは最低限必要であろう。
そこから、どう前進していくのか、それはこの国の「民主主義」を取り戻す闘いでもある。
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